尿トラブルに悩まされ、骨盤臓器脱の手術を受けることになっていた私でしたが、現在の主治医の指示でジョギングとダイエットをし、手術をせずに骨盤臓器脱をほぼ治すことができました。
しかし治ったからといってただ喜んでいるわけにはいきません。骨盤臓器脱は骨盤底筋の緩みによって起こります。筋肉は何もしないでいたら衰えていきますので、骨盤底筋を鍛え続けないと、加齢とともに骨盤内の臓器が再び下がってくる可能性があります。尿もれや頻尿などに悩まされることになるかもしれません。
そんなことにならないようにと、主治医から勧められている、骨盤底筋を鍛えるための3つの運動についてお話します。尿もれや頻尿で困っている人は、女性泌尿器科で診察を受けた上で、どれか1つでも実践なさると良いと思います!
ジョギング
ジョギングの効果
ジョギングを継続すると腸腰筋(腰背部~下腹付近の筋肉)が鍛えられて、骨盤が正しい傾きに安定します。肛門を締めて下腹部を意識して走ることで、骨盤内に良い刺激が伝わり、骨盤底筋が鍛えられます。
また血行が良くなり、膀胱のむくみがとれて、尿トラブルの改善につながります。
ジョギングの注意点
主治医からは、毎日走るのが理想的だと言われています。スケジュール的にそれは私には無理なので、週に3日走ることができたらよいことにしています。忙しくてさぼってしまうことも度々あります(^^;)
私は約4キロを30分ほどかけて走っています。30分続けないと、有酸素運動としては意味がないと聞いたことがあるからです。
30分で4キロというのは結構遅いスピードだと思います。ジョギングをする人が多い遊歩道で走っているのですが、後ろからしょっちゅう抜かされます(笑)。主治医からは走るスピードはゆっくりで構わないと言われています。ゆっくり走ることでジョギングが辛くなく、運動嫌いの私でも継続することができています。
大切なのは走る時の姿勢と意識です。少し前傾姿勢になって、肛門を締めて腹筋に力を入れるのがポイントです。足を踏み出す度に下腹部を繰り返し上に持ち上げるイメージです。そうすることで、足腰の筋肉だけでなく、骨盤底筋も鍛えることができます。
私には直腸瘤がありますので、前傾姿勢を忘れて体を立ててしまうと、肛門辺りが重いような違和感を感じます。直腸瘤が危険信号を出してくれるお陰で、正しい姿勢をキープできているようです。
スクワット
スクワットの効果
スクワットをすることで、腰から下の様々な筋肉を鍛えることができます。人の筋肉は相互に作用し合っているのだそうです。スクワットで腰やヒップや太ももの筋肉が鍛えられると、それが骨盤底筋を鍛えることにつながるのだと聞きました。
尿漏れや頻尿が骨盤臓器脱によって引き起こされている場合、かつての私がそうであったように、次に述べる骨盤底筋運動では効果がない場合があるようです。スクワットで下半身全体を鍛えることで、骨盤内の臓器に良い刺激が伝わり、下垂している膀胱、子宮、直腸などが本来のポジションに戻ることにつながることが期待できます。
スクワットの注意点
腰を上げ下げすることで下半身を鍛えるスクワットですが、腰を下げた時にひざがつま先よりも前に出ないようにすることが、基本中の基本です。ひざがつま先よりも前に出ないようにするためには、かなりふんばってこらえる必要があります。太ももがじんわり痛くなります。
もしきついと感じたら無理をせず、壁に向かって立ち、壁に両手をつけて腰を上げ下げするだけでも十分良い運動になるそうです。
尿もれや頻尿改善のためにスクワットをする場合に注意したいのは、意識を肛門と膣に向けることです。腰を下げる時に肛門と膣を引き締めるように心がけます。膣を締めるのは簡単ではありませんが、肛門を締めようとすると膣もつられて締まってくるはずです。
骨盤底筋運動(ケーゲル体操)
骨盤底筋をストレートに鍛えることができるのが、骨盤底筋運動です。肛門と膣を繰り返し引き締めたり緩めたりすることで、膀胱などを支えている骨盤底筋を強化することができます。それによって尿漏れや頻尿の改善が期待できます。
また、今は尿トラブルはないとしても、何もしないでいると、加齢により骨盤底筋は緩くなっていきます。骨盤底筋運動を習慣化しておくことで、尿トラブルの予防をすることができます。
骨盤底筋運動は、あお向けや四つん這いになって行うのはもちろんのこと、立ったままでも、椅子に座っていても行うことができます。つまり、いつでもどこでも行うことができます。私はもっぱら、仕事の合間や電車の中で行っています。
お勧め書籍
詳しくはこちらの本がとても分かりやすいです。スクワットについての本は他にもありますが、尿トラブルとの関連で一番詳しく書かれているのはこちらだと思います。「夜中にトイレに行かなくても良いようにするには?」など参考になる情報満載です!
コメント
先日から様々なサイトをサーフィンし、やっとぴったりなサイトに出会い、大変参考にさせていただきました。
私も婦人科に行ったのですが、年をとると普通のことだし、問題ない…とだけ言われ、そのまま帰って来て自分で調べた状態です。
尿トラブルもまだないので、軽い方の膀胱瘤だと思うので、今日から私も3つの方法をチャレンジしたいと思っているのですが…(体操など知らなかったら進んでいたかと思うと恐ろしいです)
ただ、2点だけ質問させていただいてよろしいでしょうか?
まずスクワットですが、腰を落とす動作をして、更に飛び出してしまって悪循環なのではないか…
と、想像してしまうのですが、大丈夫な感じでしょうか?
それと、骨盤底筋体操をやるとき、肛門や膣を締めるとお腹に力が入ってしまうのは間違った方法なのか?
締めるときは息を吸うのか吐くのか?
…サイトによって書かれて事が違うので、とっこさんのされてる方法で良いので教えていただけると嬉しいです。
サイトご訪問をどうもありがとうございます。
スクワットですが、私自身、スクワットをすることで飛び出す感覚はないのです。
もし飛び出してしまうなら、確かによろしくないように感じます。
骨盤底筋体操をする時は、お腹に力が入ると肛門や膣が引き締まりにくいと思います。
お腹はリラックスして、肛門と膣だけが引き締まるのが理想的だと思います。
私は息を吐きながら、締めるようにしています。
素人ですので間違っているかもしれません。
あくまでも私の場合は、ということでご理解くださいませ。
頑張ってくださいね。
膀胱瘤で腹腔鏡手術を受けることになっています。初診で超音波検査をして説明などほとんどなく、他の手術の選択肢も示されませんでした。
手術日が近づくにつれ、不安と猜疑心でどうしようもない状態の時、この記事に行き当たりました。
私の膀胱瘤の症状は、いきむと膣口に丸いふくらみがせり出してくるのですが、膣の外に脱出はしていません。頻尿、尿漏れもありません。
医者は元気なうちに手術をしといたほうがいいと言いますが、今手術をしないといけないのか納得がいきません。メッシュは異物であるという不安。全身麻酔で4時間の手術に耐えられるかという不安が付きまといます。4月17日にアメリカでメッシュを使う手術が禁止されたというニュースもありました。なぜ日本ではそういうことがオープンに報道されないのでしょうか?
ジョギングはできませんが、ウォーキングとスクワットを続けてみようかと思っています。
今の状態では慌てて手術を受けなくてもいいのではと思います。
あなたの記事、大変参考になりました。ありがとうございました。
オキタヒカリ様
こんにちは。
当サイトへのご訪問、そしてコメントをどうもありがとうございました。
お医者さんからきちんと説明をして頂けないのは不安ですよね。
私に最初に手術を勧めた医師の説明を私も不十分に感じ、結局別の女性泌尿器科(現在の主治医)を受診し、セカンドオピニオンを得て、手術を中止したのはサイトにて説明した通りです。
メッシュ手術の危険性について、確かに日本では報道・情報が不十分だと私も感じています。
せめて私たちができることは、2つ以上の病院で診察を受け、セカンドオピニオンを得ることでしょうか。
どうぞお大事になさってください。
日常生活で不便を感じていないのであれば、私も手術はせず、様子を見るだろうと思います。